皆さん、おはようございます。【自衛官(公務員)のための営業職入門】も20日目となりました。本日は第4章「確実にアポを取る話し方」の四回目です。前回に続き、受付を突破するテクニック「受付突破編」です。本日は、「メンタルを保つコツ」について書きます。これは、テレアポ新人が確実にぶつかる壁、必ず突破しなければいけない壁です。しかし、ちょっとしたテクニックで、気軽に突破できるようになります。

メンタルを保つコツ

テレアポで最も凹むのは、受付でガチャ切りされた時です。自分の人間性を全否定された気がして、がっくりくるのです。ろくに話も聞かずに、「けっこうです、ガチャ」、「間に合ってます、ガチャ」、「お断りします、ガチャ」とやられるから、気分が滅入るのです。

不思議なもので、同じテレアポで断られる場合でも、社長や担当者から断られた場合は、そこまで凹まないのです。社長や担当者が断る時には、頭の片隅に「ひょっとしてこの電話の相手は、うちの得意先と知り合いかもしれない。」という意識があるので、ガチャ切りをすることはありません。

メンタルを保つ為には、まず相手の状況を考えることから始めましょう。受付の状況、受付の立場を想像しましょう。想像できなかったら、御自分の勤め先を見渡してください。よく見てください。あなたの勤め先にも、日々たくさんの電話がかかってきますよね。その電話を、誰が対応しているでしょうか。現実の話として、電話の受付は、女性の事務員さんが多いです。部署で言えば庶務や総務、業務部、営業支援、といったところです。彼女達も、毎日忙しく働いています。事務職はマルチタスクのプロフェッショナルです。常に細々とした雑務に追われています。忙しく仕事をしている時に、営業電話がかかってきたら、誰でも迷惑に感じます。「また営業か、忙しいのに迷惑だな、さっさと切ってやれ」と思うのも当然です。彼女たちへの敬意を忘れてはいけません。

それに、必要の無い営業電話を受付でブロックするのは、企業として当然のことだと言えます。ましてや取締役や社長につなげることは、滅多にないと認識しましょう。下手な営業電話を上司につなぐと、受付の事務員さんが怒られるのです。これは、自衛官(公務員)の方も、容易に想像できると思います。営業電話やクレーム電話を、ホイホイと部署の責任者につなぐと、怒られますよね?

電話を取ってくれる事務員さん、テレアポをする営業から見れば受付、彼ら彼女らへの敬意を忘れてはいけません。といっても、これは「自分はテレアポという人に嫌がられる行為をしている」と卑屈になれという意味では、ありません。あなたが取り扱う商材を求めている人は、必ず存在するのです。他の所でも書きましたが、必ず見込み客がいる、そう知っているからこそ企業は営業マンを雇い、テレアポをやらせているわけです。ですから、敬意は保ちつつ、必ず見込み客がいる、自分を必要とする人がいると信じて、ガンガン電話するという姿勢が正解です。テレアポの本質は、確率論であり宝探しなのです。

確率論、宝探しと書きましたが、いつアタリを引くのでしょう。いつ宝が見つかるのでしょう。その答えは、「タイミング次第」です。とにかく法人営業は、タイミングが命です。タイミングについては、別の所で詳しく書きます。もし担当者に断られたとしても「今は」必要とされていない、それだけです。3ヶ月後には必要にされているかも知れないのです。あなたの電話を待っている人、あなたの会社を必要としている人は、必ず存在するのです。

準備編でも書きましたが、テレアポで最も重要なものはリストです。メンタルを維持するためにも、リストが役に立ちます。リストを準備せずに闇雲にテレアポをするから、凹みやすいのです。リストがあれば、「テレアポは確率論である」と認識しやすいのです。手元に200件のリストがあり、アポが取れるのは10件だと仮定します。5%の確率でアポが取れると考えると、極端な話になるが、最初の190件がNOであっても、最後の10件がYESなら良いのです。確率論と思えば、精神的に楽になります。「かくりつ、かくりつ」と心の中でつぶやくのです。「リストの最後までコールすれば、必ずアポを取ることができる。なぜなら確率だから。」そう思えば、淡々と電話を続けることができます。どうしてもテレアポが不調の時は、「アポが取れないのは、リストのせいだ!」と責任転嫁するのもコツです。実際に、リストがピント外れな時もあります。その場合は、リストについて上司に相談しましょう。

メンタルを強く保つためには、自社の商材・サービスに自信を持つことも大切です。あなたの会社の実績集を読みなおしましょう。実績があり、世間から必要とされているから、企業が存続できているのです。自社の実績を見れば、いかに必要とされているかわかります。必要とされている、つまりテレアポをする大義名分を自分で考えて、自分に落とし込む作業をしましょう。あなたは決して迷惑電話をしているわけではないのです。忘れているかもしれませんが、「この企業は良さそうなことをしているな」と大義名分を感じたからこそ、企業の価値を感じたからこそ、あなたは今の職場で働いているのです。これはノルマの所でも書きましたが、メンタルが落ち込んでいる時は、社内の人達と雑談することが、良い気分転換になります。

ガチャ切りされたら、リストに「ガチャ切りされた」「くやしい」など書くのも気分転換になって良いです。別に誰にも見せないわけですし、感情を吐き出すことも必要です。常に、気持ちをリセットする工夫です。誰でも、ガチャ切りされると凹みます。テレアポが大好きで、仙人のような私でさえ、凹むことがあります。パソコンでも手書きでもいいので、リストに感情を吐き出して、一度スッキリしましょう。「ガチャ切り」「くやしい」と書いたメモが積み重なると、それはそれで勇気が出ます。「ああ、俺はがんばっているな。」と前向きな気持ちになれます。私は執念深いので、「ガチャ切り」されると燃えます。「意地でも攻略してやる」という気持ちで、飛び込み営業や手紙を駆使し、アポイントにつなげた事例も多いのです。努力は必ず報われます。

ガチャ切りされた時ほど、すぐ次にコールすることが重要です。ガチャ切りされた後に受話器を置いてしまうと、テンションが下がってしまいます。ガチャ切りされた時こそ、次にコールしましょう。ガチャ切りされた時こそ、受話器を置いてはいけないのです。プロのテレアポ会社では、ヘッドセットでテレアポをするので、逃げることができないません。延々と電話するしかない、つまり数をこなすから、アポもたくさん取れるのです。都市伝説として、「受話器を顔や手に巻き付けて、延々とテレアポさせられた」という話を聞いたことがあるかもしれません。いかにもブラック企業のように感じるますが、実は理にかなっています。次から次に電話をかける、数を打つから、当たるわけです。宝探しと思って、リズムよく電話を続けましょう。